貧血とは

貧血とは

貧血とは、血液中の赤血球やヘモグロビンが正常値よりも少ない状態のことをいいます。全身に酸素を運搬するはたらきを持った赤血球が、そのはたらきをうまく出来なくなったときに貧血がおこります。

貧血がおこるということは、体内に酸素が足りていないということなので、だるさや頭痛がつきまとい、頭がうまくはたらかなくなったり運動がやりにくくなったりします。

貧血の原因

赤血球が不足するとおこる貧血ですが、赤血球が減る原因はおもに鉄不足によるものです。鉄不足により、赤血球の成分であるヘモグロビンが作られなくなり赤血球が減り、酸素が足りないために体に不具合がしょうじるというわけです。

鉄は体の中に貯えられていて、最初はそこから不足分をおぎないますが、いずれそれも追いつかなくなると貧血の症状があらわれてきます。

鉄は補充がしづらいということもあり、足りない(と感じることはありませんが)と思ったときには遅いので、普段から鉄を摂ることが大切です。

もちろん、鉄不足以外にも貧血の原因はいろいろあります。

貧血と低血圧・脳貧血との違い

血液が動脈を通るときに血管の壁(血管壁)におよぼす力を血圧といいます。血圧は体内の各部分によって違い、その高低によって血液のスムーズな流れが保たれています。

低血圧とは、そのスムーズな流れができなくなった状態のことで、体の上のほうにある脳や末端への血流が足りなくなり、だるさやめまい、立ちすくみ、肩こり首こり、冷え性などがおこります。

また、脳貧血とは、一時的に脳への血液の供給が不足し、めまいや立ちくらみをおこすことです。一過性のものなので、貧血とはまったくの別物になります。

貧血の予防・対策

貧血のおもな原因は鉄の不足による「鉄欠乏性貧血」なので、鉄をふだんから意識して摂ることにより、ある程度の予防はできます。

また、鉄を摂ると同時に、鉄を体内に吸収しやすくするたんぱく質やビタミン類を摂ることも心がけると、より貧血になる可能性を減らすことができます。

女性と貧血

貧血の原因は、鉄不足以外にも、病気による慢性的な出血によるものや、赤血球の生成や寿命に問題のある場合など様々です。

特に女性の場合は、毎月生理によって血液を失うので、全女性の1割が貧血だともいわれています。そのため、男性にくらべて、ふだんの食事から鉄を多く摂ることがすすめられています。